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矯正歯科がなぜ必要なのか

矯正歯科はガタガタな歯並びや出っ歯を整えることできれいに見えるだけでなく、その結果噛み合わせがよくなることで「咀嚼能率の向上」、「正常な顎骨の成長」、「良好な下顎骨の運動による顎関節への負担の軽減」、「プラーク(歯垢)のコントロール」などに効果があります。

咀嚼能率の向上

咀嚼とは、食べ物を細かく噛み砕き飲み込みやすくすることで、咀嚼能率が向上すれば効果的な栄養の摂取が可能です。咀嚼は食べ物を細かく砕くだけでなく、唾液の分泌も活性化させます。唾液には炭水化物を糖質に分解する酵素が含まれており、胃腸で吸収しやすくなります。

噛み合わせが正しくない場合、うまく咀嚼ができないため、必要以上に労力がかかります。咀嚼にかかる負担が大きくなるとしっかりと食べ物を噛み砕く前に飲み込んでしまったり、軟らかいものを好んで食べることが多くなり、その結果、胃腸への負担も大きくなり、効果的な栄養の摂取の妨げになります。

正常な顎骨の成長

上顎の骨の成長は9~11歳頃、下顎の骨の成長は12~16歳でピークを迎えます。この成長時期に口腔周り(顎周りや舌の筋肉、数々の習癖など)に異常があると、正常に顎骨が成長できません。
矯正歯科治療では、顎骨が正常に成長できるよう、口腔周りの環境を整える働きもします。

良好な下顎骨の運動による顎関節への負担の軽減

下顎の骨は頭蓋骨から筋肉でぶらさがっており、そのつなぎめを顎関節と呼びます。
歯並びが悪いと無意識に噛み合わせの悪い歯が強く噛み合わさるのを避けるように動かし、下顎の骨が本来とは違う位置に誘導されたりします。
こういった下顎の骨の不自然な運きが顎の関節に負担をかけ、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。

プラーク(歯垢)のコントロール

プラーク(歯垢)とは、口腔内にいる細菌の塊のことです。人の口の中には数百種類以上、数億個以上の細菌が生息しています。細菌が生息していることは問題ないのですが、この細菌が磨き残しの食べ物などに付着し、プラークになると問題が発生します。プラークは有害な物質を産生し、むし歯や歯肉炎、歯周病などを引き起こします。

歯並びが悪いと歯磨きをしても磨き残しが残りやすく、その磨き残しがプラークとなり、むし歯や歯周病などの歯周疾患や歯周炎を引き起こし、お口の健康状態を阻害し、歯の寿命を縮めます。

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